top of page

第64回 レモン

  • TAMTAM
  • 10 時間前
  • 読了時間: 5分

1月末から約1か月間、ネパールの小さな大学(カレッジ)で講義や実習を行い、また、日本語学校「With Mii」で日本語授業の補助などのボランティアをしていました。

 



❶小さな大学(KVC:Kantipur Valley College)での実習風景

ガラス細工で、薄層クロマトグラフィー(TLC)用のキャピラリー(毛細管)を作るデモンストレーション中です。(2026年2月2日撮影)



❷日本語学校「With Mii(With Mii Consultancy Pvt. Ltd.)」

日本への留学や就労を目指すネパール人向けにサービスを提供しています。

(2026年1月23日撮影)



滞在中、ネパール原産といわれるレモンを、バグマティ州チトワン郡の農場で見つけました。これから果実は大きくなり、黄色く熟していきます。レモンの学名は Citrus limon で、ミカン科ミカン属の常緑低木です。


レモンの正確な原産地については諸説ありますが、一般にはインド北東部からネパールのヒマラヤ周辺が起源と考えられています。その後、アラビア地域を経てヨーロッパへ、さらに世界へと広まりました。


ネパールでは、伝統的に栽培されてきた柑橘があります。丸く、ライムに近い形で、見た目はライムに似ていますが、香りや酸味の質はレモン寄りで、在来系レモン、または交雑種とされています。また、ライムとの近縁種もあります。世界的に見ると、レモンとライムは植物学的に近縁で、自然交雑もしやすいグループです。見た目だけでは完全に区別できない場合もあります。 


在来系レモン、交雑種、ライムとの近縁種は、鮮やかな黄色、または黄色と緑が混ざったような色をしていることもありますが、栄養価に大きな違いはありません。ビタミンCやクエン酸の量は、品種や熟度により多少変動します。

 

<成分>

レモンのビタミンC含有量は、スダチやカボスと同じくらいで、約40〜50mg/100gといわれています。爽やかな酸味のもとであるクエン酸も約6g/100g含まれており、疲労感を和らげたり、体をすっきりさせたりする働きが期待されています。暑い季節や体が重だるく感じるときに、レモン水を飲むだけで、気分がしゃんとしますね。

また、レモンにはフラボノイド類も豊富に含まれています。主なものとしてナリンジン(Naringin)があり、ほかにもエリオシトリン(Eriocitrin)、ヘスペリジン(Hesperidin)、ネオヘスペリジン(Neohesperidin)などが報告されています。これらは抗酸化作用に関わる成分として知られ、体内の活性酸素を抑える働きが期待されています。さらに、皮に多く含まれる精油成分のリモネンは、爽やかな香りとともにリラックス効果をもたらすとされ、気持ちを穏やかに整えてくれます。

 

<機能>

機能性の面では、α-グルコーシダーゼ阻害作用が報告されており、でんぷんの分解を穏やかにし、ブドウ糖の吸収をゆるやかにする働きがあるとされています。また、抗酸化活性も報告されており、日々の健康維持に役立つ果実といえます。

東洋医学的な性質でみると、レモンの性は「平」とされ、果皮は「温性」、果肉は「涼性」と考えられています。皮は体を温め、果肉はほてりを鎮めるという、陰陽のバランスをあわせ持つ果実です。

 

❸ネパール、チトワンで栽培されているレモンの未熟果実(2026年2月13日撮影)


     

➍ネパール、チトワンで栽培されているレモンの花(2026年2月13日撮影)



❺カトマンズの花屋さんで売られているレモンの苗木

果実の大きさは日本の市販のものと同じぐらいです。(2024年2月2日撮影)

 

 

さて、ひと月ほど日本を離れている間、年末に植えたブロッコリーの蕾が大きくなっていました。現在は、3日に1度、約500gを収穫しています。

日本では、野菜をジュースで摂取するのが好きな方が多いようです。ただ、野菜や果物のジュースは、水不溶性の食物繊維などが取り除かれてしまうため、意外と野菜の摂取量が不足しがちです。

 

さらに、近頃はタンパク質などの高齢者の栄養失調が問題になっています。

肉類などのたんぱく質は、加齢とともに消化吸収力が低下することに加え、摂取量も減少しがちです。その結果、筋肉量が不足して歩行が不自由になり、転倒や骨折をきっかけに、さらに筋肉が減少するという悪循環に陥ることがあります。

骨は、カルシウム(主にハイドロキシアパタイト)と、たんぱく質(主にコラーゲン)がおよそ半分ずつで構成されています。

骨を強くし、筋肉を維持するためには、手頃な食材であるじゃこ(しらす・煮干しなど)を、ビタミンDを含むきのこ類と一緒に摂るのがおすすめです。

 

植物に含まれる酵素も、実はたんぱく質の一種です。こうしたたんぱく質は、大豆をはじめとする豆類に豊富に含まれています。ネパールでは豆類が日々の食事の中心で、私も豆カレーと卵2個を毎日食べていました。そのおかげか、ネパールでも、ほぼ毎日一度は便通がありました。

ネパールで使われる豆は、小豆ほどの小さい豆で、黄色や緑、黒豆などさまざまな種類があります。これらをカレースパイスで煮込んだダル(豆)カレーが、日々の食事の中心です。少し疲れを感じたときには、ニンニクや生姜を加え、体調を整えながら元気を保っていました。

 

暖かかったカトマンズから帰国し、早や2月末。日本も急に暖かくなり、花粉の飛散が増えていました。

さらに、中国から環境汚染物質を含んだ黄砂もたくさん飛来し、花粉症の症状が悪化している方が多いようです。そんなときこそ、「野菜スープ」を作って、日々の生活に取り入れてみませんか。

身近にある野菜の皮や根(地下部、芋類)、緑の濃い硬めの葉なども無駄なく使い、少量の水でゆっくり煮て、やわらかくなったらミキサーにかけてスープにします(めんどうなら、そのまま味付けしてもよいでしょう)。

できあがったスープは小分けにして保存、毎日カップ1杯ほどを飲むようにします。免疫力アップ、便秘改善、風邪の予防等、うれしい効果が期待できますよ。

 

わが家は野菜たっぷりの食事です。味噌汁も豚汁のように具だくさんで、自然と野菜を多く摂っており、便通も良好です。

排便にも腹筋が必要で、スムーズに歩くためには脚をはじめ全身の筋肉が欠かせません。筋肉と骨の健康は、日々の生活を支える大切な土台ですね。

高齢者こそ、肉や魚、野菜をバランスよく食べ、好きな場所へゆっくり歩いて出かけられる元気を保ちたいものです。

日々の食事を大切に、よく噛んで楽しく味わいながら、桜咲く花見の季節を心待ちに、3月を元気にお過ごしください。



Ⓒ2024 Yahara Shoji.All Right


コメント


bottom of page