第５５回 ノカンゾウ

新緑が目に眩しい季節になってきました。朝晩はヒンヤリしても、昼間は暑いぐらいで、行楽日和ですね。皆様いかがお過ごしでしょうか。

「借りている畑」では3月から新芽が一斉に出始めました。畝にヤブカンゾウ、ユウスゲ、ヒメヒオウギスイセン、ミシマサイコを一緒に植えており、毎年6月〜8月にかけて花が咲きます。

希少植物のノカンゾウ（野萱草）は、熊本県内でもほとんど見かけません。

今月は希少植物、ツルボラン科（以前はワスレグサ科）のノカンゾウのお話しをします。

ノカンゾウは、外来種のヤブカンゾウに似てはいますが、根茎は短く、花は一重です。開花時期は7～8月、鮮やかなオレンジの花を咲かせます。「一日花」と言われたりしますが、実際は、朝開いて夕方萎むことを2～3日繰り返します。

➊ノカンゾウの新芽は食用にすると美味しいです。少し大きくなり過ぎたかな？（畑１の東側）

➋植えて4年のノカンゾウ、株が倍以上に増えました。（畑１の西側）

➌ノカンゾウ（オレンジ）、ユウスゲ（黄）の花

➍ノカンゾウの花々（畑１の中央）

❺ノカンゾウ、ヤブカンゾウ、ヒメヒオウギスイセンの花々（畑１の東側）

➏鹿児島の甑島（コシキジマ）のノカンゾウの花です。元気に３倍ぐらいに増えています。（畑２）　

➐ノカンゾウの花全体

●ノカンゾウの効能

生薬名を金針菜（キンシンサイ）といいます。

薬用部位は、蕾，根，葉

根は、味：甘い、性質：涼、水を利し、血を涼めるとの作用で、水腫、排尿困難、鼻出血、血便などに利用すると中薬大辞典に記されています。

また民間薬では、蕾や花を解熱に、根や葉を利尿に煎じて飲みます。

腫れ物には根を砕き外用に用います。

●ノカンゾウの食べ方

クセが余りなく食べやすいです。甘みがあり、苦味はほとんどありません。

蕾、花、新芽を天ぷら、酢の物、和え物などに利用されます。また、中国料理では蕾を炒め物などで食べます。

新芽の白部分は酢味噌など、生で食べても美味しいですよ。

ただ新芽をあまり食べてしまうと花が咲かないので、余りいじめないようにしてください。食べる量はホドホドに。

※ヤブカンゾウ、ユウスゲもノカンゾウと同様に食用になります。

今年は2月〜4月は気温差が大きく、4月の終わりに熊本県内でも30℃超えた日の後に、また冷え込んでいます。冷え込んだ日が多かったので、植物は少し開花が遅れているようです。

今年の夏はまた暑いのでしょうか？一般的にサツマイモは暑い夏が生育に適しています。今年もサツマイモの成長が良いのではと期待しています。

また、朝夕の気温差が大きいので、スイカの糖度が高くなり、甘くて美味しいようです。

4/20に「借りている畑２」のサツマイモを植える圃場などを耕運機で耕しました。また少し腰が痛くなったので湿布をペタリと。耕運作業、足腰の運動になりました。腰もだいぶ治ってきたので、これからはボチボチ草刈りをする予定。

雑草は、暖かくなるとぐんぐん成長します。暑い夏が来る前に草刈り頑張らないと！！

そういえば、今年はタケノコ（筍）が裏年なのに、鉄砲小路のモウソウ竹の筍が一杯出て、筍掘りを十分楽しめました。冷え込んだこともあり筍の成長が遅く味は良かったです。5月中旬からはハチク（破竹）の細い筍を切らしてもらいます。筍の先端には成長ホルモンのジベレリンがあり、1日に数十センチも伸びるほど非常に強い成長力をもっています。竹の増殖を防ぐには、筍が柔らかく楽なうちに切っていくか、手間ですが、竹が１mぐらいに伸びてから切っていけば駆除できる可能性があります。試した方々に聞いてお試しください。

菊陽町では半導体の工場（JASM）が稼働しだし、熊本市内の地下水などにPFAS（PFOS・PFOA：有機フッ素化合物）が増えているようですが、熊本市は現況では基準値以下と安心しているようです。ただ、10年後、脂質組織に蓄積しやすいPFASが、有明海の海産物に蓄積したり、地下水を水道水（飲料）として用いている熊本市内の方々の体内に蓄積し、影響を及ぼしたりはしないかと心配しています。如何でしょうか？　地下水位も下がっています。菊陽町の地下水の減少も心配です。

“自分の身体は自分で守る”、10年後に備え、免疫力をアップしておきましょ

う。植物繊維を多く含む「最強の野菜スープ（前田 浩著）」は、脂溶性有機

毒素を排泄するのにいいですよ。お試しください。

皆様の益々のご健康をお祈りいたします。

次回は、6月3日（火）投稿の予定です。どうぞよろしくお願いします。

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