今年の4月の終わりは、夏が来たかのような暑さが続いていましたが、最後の週には気温が平年より下がりました。
皆さんはいかがお過ごしですか?急に暑くなったり冷えたりで、心身のバランスを崩した方がたくさんおられるのではと、案じています。心身のバランスを整えることは何より大事です。無理せず、ゆっくり養生されることをお勧めします。
ところで、4月13日、スーダンの首都ハルツームの内戦勃発をご存知ですか?
「ロシナンテス」の川原医師から、「ハルツームで、無事だが動けない状態だ」とネット配信が入りました。「認定NPO法人ロシナンテス」はスーダンで、病院がない、医者がいないような地域に暮らす人たちに医療を届けることに始まり、生活の基礎となる水(井戸)を掘る等の活動を続けています。
「ロシナンテス」の方々も含め、日本人関係者の方々がが無事に帰国されることを祈念しながら、2012年2月に、ハルツームの「認定NPO法人ロシナンテス」の事務所でいただいた現地のエスニック料理や事務所の前で咲いていたニーム(インドセンダン)の花を思い出しながらこの文章を書いています。
参照:http://www.pharm.kumamoto-u.ac.jp/flower/H2403.html
エスニックな食べ物と言えば、私は、東南アジアやネパールのカレーが大好きです。
というわけで、今月は、東南アジアでよく使われるハーブ『コリアンダー』を紹介します。
コリアンダーは、セリ科の越年草、または一年草の草本です。
左:コリアンダー 実生 右:コリアンダー 種子
コリアンダー 花
コリアンダー 全草
「コリアンダー」は英語名、タイ語は「パクチー」、中国名は「香菜(シャンツァイ)」、和名の正式名は「コエンドロ」ですが、カメ虫の匂いに似ていることから「カメムシソウ」、スペインでは「シラントロ」、ポルトガルでは「コエントロ」、ベトナムでは「ザウムイ」等々、様々な名前で呼ばれています。
「コエンドロ」のラテン名は「Coriandrum sativus」です。
「コリアンダー」の語源は、ギリシャ語の「コリス (Koris)」、虫という意味です。
「コエンドロ」の葉が、カメムシ(南京虫:ナンキンムシ)に似た「香り:くさい匂い)」を発することから名付けられようです。
コリアンダーは、15年ぐらい前までは「カメムシの香りのする草」と言って、観察会では皆さんに匂いを嗅いでもらっていましたが、最近は東南アジア料理等の普及で、香辛料で使う機会が増え、馴染みがある方が多くなりました。
東南アジアでは、いろんな料理に使われており、美味しく食べられていますね。ただ、独特の香りから好みが分かれるところです。
パクチーやドクダミなどの香草は、東南アジアで食べると美味しいのですが、私だけかもしれませんが、日本で食べると臭く感じます。日本の料理には合いませんね。
<薬効>
コエンドロ(コリアンダー)の全草(根を含む)を、乾燥したものを「胡荽(コスイ)」、種子を「胡荽子(コズイシ)」と言い、薬用に用います。
果実(コリアンダー・シード)は、完熟すると芳香を放ちます。3000年以上も前から栽培され、古代ローマ時代には肉の保存に使われたようです。
また、健胃整腸剤としても利用されてきました。
全草の「胡荽」も、中薬大辞典には、性味:辛、温。汗を発し湿疹を透す(治す)。食を消し(消化を促し)、気を下す(気が落ち着く)等の薬効が書かれています。
<用途>
地上部(茎葉)は、美味しくいただけますよ。
日本では料理をするときに、根を捨てますが、東南アジアの方々は、根も料理に用います。
植物の根は、地中の水やミネラルなどを吸い上げるので、生きるために必要なエネルギーをたくさん含んでおり、植物の成長には重要な部位です
廃棄せず上手く利用し、食してみては如何でしょうか。SDGs精神です。
「コリアンダー 根」で、ウェブ検索すると、根を用いた多くの料理が見つかります。
また、コリアンダーの根には、抗酸化力、老化防止、美肌等々、たくさん利点が書かれていますが、どこまでが本当で、どこまで嘘でしょうか?
最近話題の対話型人工知能(AI)「チャットGPT」ですが、IT後進国と言われる日本で、安全を担保し使用することができるのでしょうか。
「チャットGPT」は、簡単に文章が書けるので官公庁、県市町村でも重宝されそうですね。ただ、機密データの情報漏えい対策は十分でしょうか?他のコンピュータには移らないと言われていますが事実でしょうか?
利用しているパソコンが、何と繋がっているか不明です。安全管理が不十分なパソコンは脅威です。日本の政治家には、会議で居眠りしないで、もっともっとITを勉強(学問)して欲しいものですね。
皆さんは如何でしょうか? 生活の中の道具に振り回されず、十二分に仕事や日常生活で記憶装置(ICチップ、メモリー)を活用していますか? ITに振り回されていませんか?
昔から、パソコン、スマホに振り回されていると感じる私です。
さて、例年に比べ季節の進みが早いです。夏からでは手遅れと、今からもう紫外線対策を始めていませんか? 最近は、紫外線が皮膚に悪いからと、日焼け止めクリームを塗り、紫外線を避ける傾向があります。これって本当に良いことなのでしょうか? 皮膚でビタミンDが作られにくく、カルシウムの吸収が悪くなり、若い人でも骨粗鬆症になりますよ。更に、ダイエットが重なると、骨粗鬆症になる確率が高くなります。
たまには太陽に当たり、皮膚でビタミンDを作り、カルシウムの吸収をUPして下さい。
体の中で日焼けをしない部位があります。「手のひらと足の裏」です。ここはメラニンが少ないので日に焼けません。一日10分ほど「手のひらと足の裏」だけでも太陽に向け日光浴をすると良いかもしれません。
また、カルシウムやコラーゲンをたくさん含むジャコ(雑魚)や イリコを食べて、骨を強くし、美肌も手に入れましょう。
60年以上前の話、つまり私たちの年代の夏の終りには、日に焼けて、どれだけ黒くなったかを競う「黒ンボ大会」がありました。その方々に、皮膚ガンが多いのかな?? 地球のオゾン層が薄くなり紫外線が増えているせいかな??
どうも顔や手の甲など、長年にわたり日光を浴び続けた場所に皮膚ガンができやすいようですね(約5人/10万人発症)。紫外線に当たる、当たらない、どちらも極端にしないよう心がけましょう。
ところで、「黒ンボ」は差別用語なので、今では使われませんね。
今年の夏も猛暑が続きそうですね。熱中症や夏バテになる可能性が高まります。
体調を崩してからでは遅いので、普段から食事で腸内環境を整えておきましょう。
また、ストレスを溜め込まず発散させましょう。ストレスの軽減には「セロトニン」がいいそうです。神経伝達物質「セロトニン」は腸で多くつくられており、腸内環境が整うことで増え、ストレス発散につながります。
よく体を動かし、質の良い睡眠をとり、五感のひとつ、皮膚感覚を暑さ(気温差)に対応できるよう、SDGs精神でエアコンに頼り過ぎないようにしましょう。
心身のバランスを巧くコントロールし、心やすらかな楽しい生活をお送りください。
夏バテすると、その後も一年中体調が悪くなります。胃腸を大事にし、暑さに負けないようお過ごしください。
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